父へ
岩手に嫁いで37年になります。名古屋の実家にいる父は90歳。ところどころ記憶が落ちているきているものの、元気です。37年前、私が「好きな人が養蚕をするために郷里の岩手にUターンするの。私もついてゆく!」と言ったら、「町で育った娘が山の中の農家で暮らせるわけがない!考えが甘い!」と烈火のごとく怒って反対した父。結局、勘当され、結婚式にも父の姿はなかった。やがて、子供が生まれたりして、いつしか許してくれました。20年前からリウマチにかかった私に、「辛くなったらいつでも帰っておいで」と言ってくれるようにもなりました。倹約・節約家の父は、「花咲かじいさん」のメロディーで、“♪たった五厘のお金でも・・・”と歌います。お父さん、近々帰りますよ。これからも長生きしてね!
岩手県花巻市 ラジオネーム「イーハートーブの娘」さん
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