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ここに幸あり/大津美子 2007/3/23
メッセージ&エピソード
母へ

この歌は母との想い出の曲です。私が小学校の3年の頃だったと思います。夏休みに留守番を言いつけられ、暑くて宿題もせず、ぼーっとして縁側で寝転んでいると、自然に口ずさんでいた曲です。当時よくラジオから流れていて、ちょっと洋楽っぽいメロディーが垢抜けていて大好きな曲でした。何度か口ずさんでいるうちに、自然と大きな声になっていて、「♪おーんなの道はなぜーけわしー」と歌ったところで、突然、「子供がそんな歌、歌わないの!」と、怖い顔で、母が後ろに立っていました。母が買い物から帰宅すると、自宅の2〜3軒手前から、私の大きな歌声が近所中に響いていたそうです。小3の子供がませた歌を歌ってご近所に恥ずかしいとのことでした。私は何で怒られたのかさっぱりわからず・・・でも、いい歌だなぁ〜と思っていました。躾のうるさい母でした。でも、その母も、台所でこの歌を鼻歌で歌っているのを私は知っていました。なんだ自分も歌っているくせに!チッと思ったものです。母は今も元気です。ちょっと認知症がありますが、私の顔はわかります。消えてゆく母の記憶に残っているのだと思います。どうか母にこの歌を贈って下さい

東京都練馬区 田中正裕さん
この曲について
「ここに幸あり」(1956年リリース)
作詞/高橋掬太郎、作曲/飯田三郎
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