三十五年前医学生だった人へ
ある日、ラジオから流れる歌を聴き、遠い昔の私に戻ったように胸は熱くなりました。♪見覚えのあるレインコート まぐれもなく あの人なのね・・・周りの目や自分自身の将来を考え、彼と顔を逢わすことのない職場に変わったある日、仕事が終わって帰る駅のホームに、見慣れたレインコートを着た彼がいたのです。話しかけたかったのに、友達と一緒だった私は、どうしたらいいのかわからず、気がつかないふりをして知らん顔をしていました。そして、同じ電車に乗り同じ駅で降りたのに、レインコートを着た彼は、足早に階段を駆け上がって行きました。あの日の悲しい気持ちを竹内まりやさんの曲がそのまま物語っているのです。
堺市中区 ラジオネーム「宵待草」さん |