75歳の母へ
どんな人の人生にも、ささやかなドラマがあると思います。母は、母親をなくしたばかりの父のところへ嫁いできました。その時、長男である父の下に4人の妹、弟がいて、なんと一番下の妹さんは4歳!その4歳から20歳までの兄弟を大学を出るまで育てた人です。ですから、私達3人の実の子供を育てる前に、いちど子育てを経験してしまったといえます。その苦労は計り知れません。何の楽しみもなかった母ですが、唯一美空ひばりさんの歌が大好きで、よく口ずさんでいました。ですから、私も物心がついた時はひばりさんの「柔」や「真赤な太陽」などを歌えたほどです。そんな母の背中を見て育ったおじさん、おばさんたちは、ことあるごとに母を訪ね、とても大事にしてくれます。今は弟夫婦と孫たちと一緒に仲良く暮らしています。私が最も尊敬する母にぜひ贈りたい曲です。
茨城県 ラジオネーム「さざんか」さん |