おばあちゃんへ
子供の頃、高級な果物屋さんか図鑑でしか見たことがなかったメロン。唯一メロン味のするキャラメルをなめながら想像するしかありませんでした。ある時、どこからもらったのかメロンが家の仏壇に置いてありました。みんなで食べるのが楽しみでした。ところが、何日も何日もあまりに大事に日を置きすぎて、食べるとなった時には中身が熟れ過ぎてそれほど美味しくありませんでした。みんなでがっかりしたのを思い出します。中でもおばあちゃんのいかに残念そうな顔が今でも目に浮かびます。そのおばあちゃんも、おそらくそれっきりでメロンを食べることなくこの世を去りました。おばあちゃんにもう一度美味しいメロンを食べさせてあげたかったなぁ。
横浜市神奈川区 ラジオネーム「ストップ!にいちゃん」さん |