父へ
物心がついた時には、我が家には今は亡き音楽好きの父が自分で組み立てた大型の箱型の電蓄が2台もありました。 その電蓄で、私は子供の時から面白半分に、父の持っていたクラシックやタンゴ、ジャズなどのレコードをかけ、いろいろなジャンルの音楽を聴いて育ちました。当時はラジオからもロックンロールやアメリカンポップスなどがたえず流れていました。中学生になり、私がブラスバンド部に入った時、嬉しそうにしていた父の顔が今も忘れられません。その父が亡くなって十二年、歳を重ね、父がたどった道をひとつ、またひとつとたどりながら、その折々に父が何を考え、何を目指していたのかがしみじみ実感できるようになりました。
東京都練馬区にお住まいのラジオネーム「ブルーマウンテン」さん |